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Jamieson’s Shetland wool/Hand Knitting Cowichan sweater
シェットランドウールはシェットランド諸島固有のシェットランドシープからしか採れない特別な素材だ。過酷な気候から身を守るために進化した弾力性のあるその繊維は一目でそれとわかる魅力にあふれている。
1890年代にシェットランド諸島で創業されたJamieson’sは5世代にわたる家族経営の中、現在ではシェットランド諸島内でウールの分類、洗浄から紡績、撚糸、さらには手芸用の毛糸への加工、ニットウェアの製造まで一貫して行っている世界的に有名なメーカーだ。
以前からJamieson’sの糸を使ったプロダクトの制作を考えていたけれど、Jamieson’sの製品、例えばフェーアイルのセーターなどとは違ったSlopeslowらしいものをと考え抜いた末、カウチンセーターに行き着いた。
Jamieson’sの糸の表情、風合いが生きるよう立体的なアラン柄をあしらい、自ら編み図、パターンも設計した。糸の本数取り、柄の組み合わせや色の掛け合わせなど何パターンも試編みをしてから、着地点を探す。良いと思った試編みの肉感はやはりわたしたちの好みに合うかなり重量感のある厚さ。プルオーバーのセーターには向かない厚さだけれど、カウチンセーターには最適だ。
シェットランドウール自体はこれまでも使ってきたけれど、Jamieson’sのものは特別だ。
Jamieson’sの糸は縮絨済の手芸用(手編み用)の糸もあるけれど、わたしたちは機械編み用の工業糸を輸入して、日本のベテランの手編みニッターさんが編み上げた後自宅で縮絨加工(風合い出しに重要な洗いの工程)をする。
各色とも何色かミックスして本数取りをして編んでいるが、中には無染色のナチュラルカラー(これもJamieson’sの特徴の一つでもある)があり、洗いの際の水の汚れ方が半端ない。
それだけ手を加えず原料の特性を残しているからだ。縮絨後の風合いはふっくらとスポンディッシュで、他には代えがたい「Jamieson’sのシェットランドウール」の顔に仕上がる。
長年その固有の風土に根ざし、改良を重ねながらコツコツと積み重ねてきた叡智、継承、伝統、継続、そうしたすべてに敬意と憧れを抱かずにはいられない。
たまに食べたくなるあの店の酒まんじゅうやあの店の最中。
家族経営の小さなお店で継承されてきた忘れられない独自の味。
Jamieson’sのシェットランドウールはそれに似ている。
代替えの効かない「あの店の酒まんじゅう」のような存在、それはわたしたちにとっては永遠の憧れでもある。
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